いざ就活を始めても、企業選びの軸がはっきりせず、行きたい企業が見つからずに困っていませんか?
実は、企業の選び方は、あなたが内定を獲得できるかだけでなく今後の人生が上手くいくかにまで大きく関わってきます。
この記事を読んで自己分析や業界・企業研究の方法を理解し、あなたが納得のいく企業に就職してくださいね!
新卒で就職して良かったと思える企業を選ぶための3つのコツ
新卒の3年後離職率が30%という現代社会においては企業選びは慎重に行う必要がありますが、企業の選び方が分からないと就活に失敗する可能性があります。
まずは就活できちんと企業を選ぶためにすべきことを3つ紹介しますが、この3つはどれも企業選びにおいて非常に役立つので、ぜひ面倒臭がらずに行ってください。
①キャリアの志向や企業選びの軸を固め、職種研究をする
経済産業省の中小企業庁調査室が公開した2017年版中小企業白書 概要によると、日本の企業は全体でおよそ400万社あります。
就活ではこの中から数社を選んで選考を受けることになりますが、きちんと自分なりの選社基準を持って選ばなければ必ず就活で苦戦します。
というのも、企業を選ぶ軸や就活の軸がないと企業を納得させられるような志望動機を作れないからです。
志望動機の内容が薄いと企業側は「この人は志望度が低いんだな」と認識するため採用しないのが普通です。
志望動機を書くには、まず、自身の就活の軸を認識するために自己分析を行い過去を振り返りましょう。
また、職種も考慮しないと、運良く内定を貰えたとしても、いざ働いてみると思っていた業務内容ではなかったり雰囲気が合わなかったりとミスマッチが起こる可能性が高いです。
例えば同じ営業職でも業界や企業によって大変さややっていることも少しずつ違います。
職種について考えることで具体的に「働く」ということに対するイメージが持て、企業選びの視点として役立ちます。
同じ業界や企業でも職種によって求められる力も働き方も大きく変わってくるので、業界だけでなく職種についても考えましょう。
②社風が自分に合っているかを見極める
社風は入ってみないと分からない部分も多いですが、長く働き続けることができるかという点においてとても重要な要素です。
企業が公式に発表しているサイトや資料に良いことが書いてあるのは当然ですが、リアルな社風を知る方法としては以下の3つなどが挙げられます。
- インターンに参加する
- 転職口コミサイトなどを見る
- OB/OG訪問で実際の社員の話を聞く
実情を知るためには、やはり実際に足を踏み入れるか、そこで働く人の生の声を聞くしかありません。
また、会社の文化は経営者に似るのでカルチャーフィットは社長で見極めましょう。
③儲かっている会社を見抜く
社風も大事ですが、ビジネスモデルがが違うと仕事内容はもちろん仕事の性質や大変さなども大きく変わってくるので、ビジネスモデルもそれ以上に大切です。
簡単なところではBtoBやBtoCの違いなどがこれに当てはまりますが、その他にもストックビジネスとフロービジネスなど、業界や企業によって様々な違いがあります。
優れたビジネスモデルを持つ企業は今後の成長も見込めますし、倒産の危険性も低いですが、どのような仕組みで利益を出しているかを知ることでその企業の性質が分かります。
コロナの影響で大打撃を受けている企業が多発しているように、今は大手企業であっても経営が傾くことが大いにあり得る時代です。
説明会で数字が出てこない会社は論外ですが、大手企業に入社すれば安泰などといったことはないからこそ、企業の将来性があるかを考えるのはとても大切です。
今後その企業が行っていく事業のニーズは拡大しそうなのか、それとも市場は縮小していくのかなどについて社会情勢も鑑みながら判断しましょう。
また、今はそれほど大きくなくても今後市場が拡大しそうな業界に目をつけてみるのも面白いと思います。
今のことだけを考えるのではなく、将来のことも見据えて考えてみるとまた違った業界や企業が見えてくることでしょう。
絶対にハマってはいけない3つの落とし穴
①「とりあえず大手企業」は危険!
よくある企業の選び方で危険なものとして「とりあえず大手企業がいい」という大手病が挙げられますが、これは親の考えに捉われてしまっている就活生に多いです。
そもそも、そんなミーハーな思考で受けて内定が貰えるほど大手企業は甘くはないですし、「大手=優良企業」という常識が通用しない場合もあります。
また、本当に大手に行きたいと考えている場合でも大手のみしか受けないというのはリスクが高すぎます。
本命ではない企業を受けるのは面接などの良い練習にもなるので、大手だけに捉われずに視野を広く持って企業を見てみることをお勧めします。
②適性を意識しないと受からない
自分の能力とその企業で必要とされている能力がマッチしているかは非常に大事なポイントであり、これが合致していないと選考で落とされるケースが多いです。
就活ではどうしても「やりたいこと」を意識しがちですが、やりたいことだからといって、それをやる適性が必ずしもあなたにあるとは限りません。
サービス業で働きたいと考えているのに、コミュニケーションを取るのが苦手で1人でコツコツ作業するのが好きだったらサービス業には向いていないですよね。
自分の特性や能力と合った企業を選ぶ方が、結果的に自分の力を発揮することができ、イキイキと働けます。
誰もが好きなことを仕事にできるほどこの世の中は上手くできていないので、能力や適性を踏まえて今の自分にできることに目を向けるのも大切です。
③選定条件に優先順位を付けられない
「やりたいことができて、給料も良くて、毎日定時で帰れて、自己成長ができて、楽に働ける会社がいい!」
そんな会社があれば理想ですが、現実にはそんな完璧な会社はなかなかありません。
「○○がいい!」と挙げたらキリがないのは当たり前ですし、そんなわがままを言っていたらいつまでも企業を選べません。
そうではなく「これだけは譲れない」という条件をいくつか持って、その中でさらに優先順位を付けることが大切です。
例えば「給料」「自己成長」「やりがい」が大事だと思う人なら、多少仕事内容がハードでも残業がある会社の方が向いているかもしれません。
逆に「プライベートの時間を大切にしたい」「楽な仕事がいい」と考えるならば、給料が低くても毎日定時で帰れる会社の方がいいかもしれません。
このように、自分が絶対に譲れない条件を順位付け、それに沿って企業を見ることで行きたい企業を絞りやすくなります。
人によってどの条件が大切かは違って当然なので、あなたなりに大切だと思える選定基準を見つけてください。
中小・ベンチャー企業にエントリーするのもアリ
冒頭で日本の企業は約400万社あるとお伝えしましたが、実はそのうちの99%は中小企業が占めています。
中小企業やベンチャー企業にも隠れた優良企業は多く存在するので、この99%を見ずに就活を進めるのは非常に勿体無いです。
中小企業やベンチャー企業に就職するメリットとしては、経営能力がつくことが挙げられます。
裁量の幅が広いので、即戦力として鍛えられ、実務能力やスキルが身につきやすいのも魅力です。
また、会社は小さいほどお互いのことをよく知れるのでアットホームな雰囲気になりやすく、多少クセのある人材でも受け入れられやすいです。
ただ、ベンチャー企業や中小企業を見る際は将来性があるかを見極めるために企業のビジネスモデルを理解することがとても大切です。
今話題になっている企業でもビジネスモデルがきちんと確立されていないとその成功が一過性のもので終わってしまうことも十分あり得ます。
大手企業よりOB・OG訪問のハードルは低いので、直接話を聞いて念入りに確認するようにしましょう。
インターンシップに行きたい企業の選び方
インターンには短期と長期の2種類があります。
短期インターンは会社説明会をより充実させたようなものなので、OB/OG訪問をしたい企業のものには参加するとよいでしょう。
長期インターンの場合は実務に携わることになるので、身に付けたいスキルが身に付くプログラムを用意している企業を選ぶのがオススメです。
ベンチャー企業では長期インターンから採用されることもよくあるので、興味のある会社があればまずはインターンに参加してみましょう。
理系でIT企業やSEを目指す場合のポイント
IT企業やSEを目指す場合は研究内容や身につけたスキルが生きる企業を選びましょう。
理系の場合は大学で学んでいる専門分野がそのまま職種に直結するので、それが生かせない企業を選ぶ場合は余程の志望理由を練り上げる必要があります。
また、文系SEを目指す場合は資格取得の援助など、社員の成長をサポートしてくれる制度がある企業を選びましょう。
給料や福利厚生などは、それらを無視して企業を選ぶことができないくらい大切なものですが、技術職につく場合は自分のスキルがそのまま評価として跳ね返ってきます。
なるべく自分のスキルが生かせる企業を選ぶと、その分、給料や福利厚生で自分に返ってくるので、早い段階から企業に必要とされる技術要件を確認しておきましょう。
企業の選び方を工夫しよう
企業をきちんと選べるかが内定の有無や今後のあなたの人生に大きく影響を与えることが分かっていただけたかと思います。
新卒の企業選びで大切なポイントは、あなたなりに譲れない選定条件を見つけて優先順位を付け、それとマッチする企業を選ぶことです。
会社選びは「素の自分」と「素の会社」のマッチングなので、ネームバリューややりたいことだけに縛られず、自分の能力や適性を見極めることが重要です。
しっかり自己分析や企業研究をして「ここだ!」と思える企業を見つけてくださいね。
※やりたいことがなくて自己分析に困っている場合は、やりたいことの見つけ方についてまとめた以下の記事をご覧ください。