就職活動に失敗してしまったときの選択肢の1つとして就職留年が考えられますが、もう一年就活したからと言って本当に成功できるのどうか不安に思ってしまいますよね。
そこで、この記事では就職留年から挽回して内定をゲットする方法を解説していきます。
留年期間の過ごし方や成功する人の特徴、同じ企業を受けるのはありなのかといった気になる疑問についてもお答えしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
失敗した原因を知り、そこの対策をする
たとえ就活留年をしてもう1年時間をかけても、1度目の就活と同じことやっていては受かるはずがありません。
まずは今回の就活で失敗した原因をきちんと分析し、その原因の改善を中心に、再度就活対策をし直す必要があります。
原因については人によって様々だと思いますが、原因と対策の例として以下の3つのケースをご紹介します。
- 頑張ったことがないケース
- 筆記試験で落ちたケース
- エントリーした数が少ない時
1つ目の頑張ったことがないというケースですが、これはある意味、1番可能性のあるケースだと言えます。
と言いますのも、何もしていなくて結果が出ないのは当然ですが、その逆、やるべきことをきちんとやれば大いに化ける可能性があるからです。
この場合は自分で就活に対するモチベーションを維持する方法を探し、一から対策を始めるのが適切です。
2つ目の筆記試験で落ちたケースは原因が単純なので非常に対策しやすく、ズバリ、筆記試験対策をするしかありません。
ただ、このときも闇雲に問題を解くのではなく、自分の苦手な分野をしっかり把握してから、その部分を重点的に練習しましょう。
そうすることで効率よく点数を伸ばすことができますし、ほかの対策を行う時間も確保できます。
最後のエントリー数が少なかったというケースですが、こちらは自己分析、あるいは企業研究を見直す必要があります。
自分の興味や適性を今一度見直し、もう少し裾野を広げて業界や企業をチェックしてみましょう。
本命だけ受けるのはリスクが高すぎますので、練習だと思ってほかの企業にも応募しておくことが大切です。
早めに就職留年を完全に決める
一般的には6月いっぱいで内定が出る企業がほとんどですが、中には夏採用や秋採用を実施している企業もあり、そこを受けようと思っている人もいるかもしれません。
しかし、よほど自分の能力やスペックに自信があるという人でない限り、この選択はおすすめできません。
そもそも、夏採用や秋採用は留学などで春の選考が受けられない人に用意されている場合が多いので、選考にはかなり優秀な人が集まってきます。
倍率は春選考よりも低いかもしれませんが、それでも選考を突破するのは至難の業です。
ただでさえ受かる可能性が低い上に、中途半端に秋採用や夏採用の準備をしてしまうと、2回目の就活に向けた準備が出来なくなってしまいます。
そのため、就活留年を成功させたいのなら今年度の就活はなるべく早めに見切りをつけて、次の就活にシフトチェンジすることが大切です。
留年の1年で新しい【ガクチカ】を作る
面接では留年した理由やその間に何をしていたのかを聞いてくる企業も多いです。
その際に、この1年で頑張ったことと、その結果どう成長できたのかをしっかり伝えることができれば、人事に好印象を与えることができます。
肝心の何を頑張るかというところですが、
- 資格
- 留学
- ゼミや研究
- 長期インターン
などは期間的にもちょうど良いですし、成果が分かりやすく、アピールしやすいのでおすすめです。
ただし、とりあえず何かをしておけば良いというわけではなく、
- これまでの自分を変えられそう
- 志望企業に生かせそう
といった何らかの目的意識を持って取り組まなければ、真に説得力のあるガクチカにはならないので要注意です。
留年した理由のエピソードを作りこむ
上記で説明したガクチカの話ともかかわってきますが、企業側はあなたがなぜ留年したのかについて必ず聞いてきます。
このとき、単に「選考に落ちて就職留年したから」という理由ではダメなやつだと思われてしまいますので、まともな説明が出来るようにエピソードと経験を準備しておくことが大切です。
例えば、「資格の勉強に頑張っていたので、就活に取り組めなかった」と説明し、実際に留年期間で難関資格を取っておけば、企業側も納得してくれます。
また、「ゼミに熱中して就活どころではなかった」というエピソードを使う場合は、この話を肉付けするためにもゼミの研究内容をしっかりまとめておく必要があります。
部活や留学など、ほかにも色々な理由が考えられますが、いずれにせよ「どこにも受からなかったから」という消極的な理由ではなく「ほかのことを頑張っていたから」と伝えるのがポイントです。
就活が本格化する前に1社内定を取る
就職留年中は比較的時間に余裕があると思いますので、来年度の就活が本格化する前に、とりあえず1社からは内定を取っておきましょう。
ベンチャー企業は通年で採用活動をしているところもありますし、外資系企業では早期選考を行っているところも多いです。
「内定がある」という状態を作ることが大切ですので、高望みせずにまずは手が届きそうなところを受けてみましょう。
本命の企業を受ける前の良い練習になるのはもちろんのこと、内定があるというだけでかなり精神的な余裕ができますし、就活への苦手意識も解消することにも繋がります。
2回目の就活で結果を出す人の4つの特徴
就職留年をする上で大切なポイントを紹介してきましたが、まだ不安に感じている人も多いかと思います。
そこで、ここからは2回目の就活で結果を出せる人の特徴について解説していきます。
これから1年後、あなたがどのような姿になっていれば良いのかを具体的にイメージしながら読んでみてください。
1回目の就活の時よりも進化している人
これは当たり前のことのようで、実は最も大事なポイントです。
1回目の就活で失敗したということは、あなたのやり方に何かしらの問題があったということですし、それが改善されなければ同じ過ちを繰り返すだけです。
2回目の就活で成功している人は、自分の失敗を冷静に見つめ、それを挽回するための正しい努力をしています。
環境や運を言い訳にするのは簡単ですが、本気で内定をゲットしたいという気持ちがあるなら、辛くても頑張らなければなりません。
幅広い企業・業界にエントリーする
2回目の就活をきちんとやっている人は、1年という時間の猶予を生かして、様々な企業のインターンや選考を受けています。
幅広い企業や業界を見ることで、自分が本当に向いている仕事は何なのかを知ることができますし、選考を受けるときのコツなども自然と分かってきます。
本選考でエントリーしすぎると手に負えなくなりますが、早期選考やインターンに集中できるのは留年しているからこそのメリットですので、そのような機会を積極的に活用しましょう。
就活のプロの力を借りて就活に取り組む
2回目の就活で大逆転を遂げた人の中には、他人の力を上手く利用して就活を進めたという人も多くいます。
自分の力だけでは手が届きそうにないという企業でも、就活塾などに通ってプロに指導してもらい、1年かけてしっかり力を養えば十分に内定を狙うことが可能です。
就職留年中は孤独になりがちですし、長期間にわたって就活と向き合うのもなかなかに大変なので、そばでプロにサポートしてもらうというのは非常に賢い選択だと言えます。
プライドを捨てて年下の就活仲間を作る
就職留年すると一つ下の学年と一緒に就活をすることになるので、なかなか就活仲間ができないという場合がほとんどです。
しかし、本当に内定したいという気持ちがある人は、プライドを捨てて年下の学生とも積極的に交流しています。
やはり就活仲間から得られる情報は貴重ですし、一緒に頑張る人がいるというのはそれだけで励みになります。
2度目の就活でも失敗してしまう人
2回目の就活できちんと成功できる人がいる一方で、失敗してしまう人ももちろんいます。
ここからは2回目の就活でも失敗してしまう人の特徴について説明していきますので、以下のような特徴に当てはまることがないように心掛けてください。
特定の業界や昨年と同じ企業を受けすぎる人
- 「どうしてもCAになりたい……!」
- 「エンタメ以外には興味がない」
など、特定の業界に強いこだわりを持って就活をしている人は一定数いますが、これはかなりの確率で失敗するので要注意です。
志望する業界や企業が、採用人数が多くて倍率もそれほど高くないというのなら話は別ですが、航空関係やエンタメなどの企業は難関と呼ばれるところばかりです。
志望企業を受けるなということではありませんが、ほかの業界や企業にもエントリーし、着実に内定をゲットした上で、最後に本命企業にチャレンジするというのが正攻法です。
留年の1年で何も成長しなかった人
これは当然のことですが、留年している間に成長できなければ、去年と何ら変わりない結果が待っているだけですし、企業側としても「この1年何やってたの?」と突っ込みたくなります。
何となく過ごしている内に1年はあっという間に過ぎていきますし、去年と同じ時期にスタートすれば良いと思っているのならそれは大きな間違いです。
確実に成長したことを示すためには、やはりそれなりの結果を残さなければなりません。
形に残るものが全てではありませんが、資格取得やインターンでの実績、留学経験など、目に見える形で成果を残さなければ、成長したことを示すのは難しいです。
2度目の就活を一人でやる人
上記で説明した「年下の就活仲間を作る」の見出しとも繋がる内容ですが、就活を自分の力だけでやるのは並大抵のことではありません。
同級生がいないということで孤独になってしまいがちですし、家族や親族などからのプレッシャーもあって周囲に相談し辛い場合も多いです。
また、ESや面接などは第三者に添削してもらったり、練習してもらったりすることで、質を高められますが、一人だと対策できることにも限界があります。
一人でストレスを抱え込みすぎると、就活を続けること自体が困難になってしまうので、誰かの力を借りることは非常に大切です。
就職留年に取り組むにあたるよくある疑問
就職留年をするかどうかはあなたの今後を大きく左右しますので、気になることや疑問点はすべて解消してから決断した方が良いです。
ここでは、これから就職留年をしようと考えている人がよく抱いている疑問について回答していきますので、ぜひ参考にしてください。
就職留年と就職浪人はどっちがよいの?
就職留年は大学に籍を置いたままもう1年就活する人のことを指し、この場合は「新卒扱い」になります。
一方で、就職浪人とは大学を卒業してから再度就活をすることであり、この場合は「既卒扱い」となってしまいます。
どちらが良いのかという話ですが、「就職留年」の方が圧倒的に有利になりますので、特別な事情がない限りは留年することをおすすめします。
なぜかと言いますと、現在の日本社会では新卒一括採用が主流であり、既卒を募集している企業はかなり少ないからです。
また、たとえ募集している企業があったとしても、社会人経験のある転職者と枠を争うことになるので、スキルや経験がない就職浪人生はここでも不利になってしまいます。
就職浪人と就職留年の違いや就職浪人のデメリットについては以下のページで詳しく取り上げていますのでご興味があればどうぞ。
学費ってどの程度かかるのか?
留年費用は大学によっても様々ですが、基本的にはこれまでと同じように満額かかるところが多いようです。
ただし、中には不足単位数に応じて学費を減免してくれる大学もありますので、自分の大学にそのような制度があるか問い合わせてみましょう。
例えば、早稲田大学の場合、不足単位数が4単位以下の場合は学期所定額の50%、5単位以上20単位以下の場合は70%というように定められています。
また、半期だけ休学することで費用を抑えられるケースもありますので、残っている単位がほとんどない人はこちらを検討してみるのもアリです。
就職留年は不利になるのか?
就職留年は不利になることはあっても、有利になることは基本的にあり得ません。
ただし、1年かけて留年というマイナスな事実を埋められるだけの成長ができれば、特に問題はありません。
実際、1年程度の留年は世間でもさほど珍しいことではないので、企業側も一定数そのような人がいることは理解しています。
その上で、面接で留年した理由と留年期間の過ごし方について聞かれた際に、相手が納得できる回答をしているかどうかが重要ですので、そこはしっかり準備しておきましょう。
昨年受けた企業に受かるのか?
昨年受けた企業にもう1度チャレンジするのはアリなのかということですが、これは企業によるところが大きいので一概には言えません。
気になる場合は掲示板や就活サイトなどの口コミをチェックしたり、OB訪問などで直接聞いてみましょう。
ただし、たとえ昨年受けた企業を受験する場合でも、あくまでそれはチャレンジとして受けるようにし、それ以外の企業もしっかりエントリーしておくことが大事です。
昨年受けた企業にばかり囚われていると痛い目に遭いますので、まずは現実的に手が届きそうな企業から内定をもらい、きちんと足場を固めてから受験してください。
留年に寛容な業界と厳しい業界は?
留年に寛容な企業に関しては、筆者の経験から言いますと、総合商社、エンタメ系、外資系企業などがこれに当てはまるかと思います。
私は商社のインターンに参加した経験があるのですが、多様でユニークなバックグラウンドを持つ人が多く、中には大学に2回入り直しているという人もいました。
また、エンタメ系については大学4年生で25歳になる友人が受けていましたが、どこも問題なくESや面接を通過していました。
一方で、銀行や保険会社などの金融系や公務員などは留年した学生に対しての風当たりが強いという声をよく聞きました。
企業によっては受験資格に年齢制限を設けているところもありますので、そのような企業は留年に敏感だと思った方が良いです。
このページのまとめ
これからどのように過ごせばいいのかの方向性は何となく定まったでしょうか?
就職留年することは厳しい道を進むことにもなりますが、きちんと頑張ることができれば大逆転することも可能です。
最後にここまでの内容を整理していただくためにも就職留年をする際に覚えておいていただきたいポイントを以下にまとめておきました。
- 失敗した原因を知り、そこの対策をする
- 早めに就職留年することを決める
- 新しいガクチカを作る
- 留年した理由のエピソードを作り込む
- 就活が本格化する前に1社内定をとる
何よりも、1年という時間に見合った成長ができなければ、留年したところで大した結果は残せないということを肝に銘じておきましょう。
1回目の就活の反省を生かして、次こそは悔いの残らない就活にできるよう、今すぐにでも準備を始めましょう。
最後に就職留年をして失敗してしまう人の特徴をまとめたページをご紹介しますのでぜひご覧ください。