ESが通らない原因を具体例と共に解説

勉強机の上に置かれた勉強道具就活がうまくいかないときの対処法

エントリーシートは就活の選考において最初の関門とも言える大事な要素です。

就活は面接が本番だなんて言いますが、そもそもESを通過しなければ面接を受けることさえできませんので、受かるESが書けるかどうかはあなたの就活を大きく左右します。

この記事では、ESが通らない原因を解説した上で、高評価の得られるESの例をご紹介します

ぜひ参考にしてESのクオリティを上げてくださいね!

就活では高学歴じゃないとESすら通過しないってホント!?

ノートパソコンの前で頬杖をつく女性
エントリーシートの通過率はあなたが思っているよりもずっとシビアというのが現実で、人材業界ではESの通過率は5割程度というのが共通の認識です。

大手企業や有名企業となると通過率は極端に低くなりますし、特に学生に人気である食品・飲料メーカーは選考倍率が非常に高く、早慶の学生でも平気で落とされます。

また、留年をしている場合や既卒で就活している場合は要注意です。

基本的に、企業側は留年や既卒に対して良いイメージを持つことはありません。

その点で肩書的には他の就活生に比べてハンデを背負っていると言えるでしょう。

ただし、留学や部活・研究など他のことを一生懸命頑張るために就活を遅らせたという理由ならばマイナスにはなりません。

つまりは、上記のような事情をできるだけ汲み取ってもらえるようにガクチカなどを書く必要があるということです。

留年期間や就職浪人中をしっかりと有意義に過ごしてきたということが分かるESであれば、肩書だけを理由に落とされることはまずありません。

そもそも高学歴でないとESを見てもらえないこともある

現在の就活システムでは誰しもが選考にエントリーすることができるので、企業に届くESの数は膨大な数になります。

企業の人手や時間にも限界がありますので、全てのESに目を通すことは難しい場合もあります。

このような場合は、学歴だけである程度足切りをしないと膨大な数の応募者を処理し切れないのです。

学歴フィルターは就活の様々なところに存在し、ES以外でも

  • 説明会の予約が満席表示されていたが、早慶の人には空きがあると表示されていた
  • 抽選で参加できるイベントで上位校の人ばかりだった

など、様々な場面で学歴フィルターの存在を感じさせられます。

どんなにESの出来が良かったとしても学歴フィルターで通らないこともありますので、その点には留意しておきましょう。

ESが通らない5つの理由

ノートパソコンの前で頭を抱える男性
ESで落とされることが多い人は、書くべき内容を履き違えている場合が多いです。

あなたのESは結果や実績・肩書ばかりが強調されるようなESになっていませんか?

そもそも、新卒採用では社会人経験のない学生を採用するわけですので、「入社してから活躍してくれそうか」というポテンシャルが重視されます。

そのため、企業は結果や実績といった形式的な事実ではなく、あなたのこれまでの経験や人柄・熱意を見たいと思っています。

また、ESで書いた内容は、面接の際に更に深掘って聞かれることが多いので、ESが通ったからといって面接も大丈夫というわけではありません。

面接についてもESとは別に対策しておく必要があるのです。

ここからはESが通らない理由について、よくある間違いを5つ紹介していきます。

①志望動機に納得感がない

ESが通らない大きな理由の1つとして、志望理由に説得力がないということが挙げられます。

志望動機では数ある企業の中でも「貴社でなければいけない」ということをアピールしなければなりません。

そのため、他の会社にも通用する内容や使い回し、コピペの志望動機では人事の心に全く響きません。

また、志望理由の内容として「○○がしたい」「貴社の価値観に感銘した」などの言い回しはよくありますが、ただ企業を褒めるだけでは薄っぺらいものになってしまいます。

大切なのは自分のこれまでの人生経験と企業の魅力を結びつけることです。

  • 貴社でなら○○の経験を生かして■■ができる
  • これまで自分が大事にしてきた△△な価値観と貴社の✕✕の考え方はマッチしている

上記のように、これまでの人生を根拠に志望理由と結びつけると説得力が増すので、ESを書く際にはぜひ自己分析をしっかり反映させて書くようにしてください。

②自己PRがずれている

ESが通らない2つ目の原因として、自己PRの内容がずれているというケースがあります。

就活とは簡単に言ってしまうと「企業に自分を売り込むこと」ですから、自己PRは必須です。

自己PRが上手く伝わらないのには以下の2つの理由が考えられます。

  • 具体性がない
  • 一貫性がない

1つ目については、抽象的過ぎて人柄がイマイチ分からないというパターンです。

例えば「コミュニケーション能力があります!」という自己PRがこれに当てはまります。

コミュ力と一口に言っても

  • 話すのが得意
  • 聞き上手
  • 大人数の前でスピーチするのが得意
  • 特定の人と長く関係を続けるのが得意

など様々な種類があり、それぞれ与える印象や想像できる人柄も大きく変わってきます。

ですので、自己PRは抽象的な表現で書くのではなく、できるだけ具体的な行動に落とし込んでアピールするようにしましょう

2点目の「一貫性がない」というのは、自分をよく見せたいあまり欲張りすぎているパターンです。

簡単な例をご紹介します。

  • 私は大学でテニスサークルの幹事長を務めており、100人規模のチームを取りまとめて全国優勝に導きました。当初はなかなか勝つことができませんでしたが、毎日朝練や筋トレなどの地道な努力を続けたことで上達することができました。また、新歓活動では斬新なアイデアでこれまでで最もたくさんの新入生に入会してもらうことができました。

これは極端な例ですが、この文章だと「リーダーシップ」「地道な努力ができる」「斬新なアイデアが出せる」という3つのPRポイントが混在しています。

たとえ3つすべてが本当に自分の強みだとしても、ある程度絞らないとあなたの強みや人柄が伝わりにくくなってしまいます。

その企業が求めている人材に最もマッチするPRポイントを選び、あなたの「キャラ」を確立させることで、自分という人間を理解してもらいやすくなるのです。

③質問の意図に沿った回答をしていない

就活ではESや面接・GDなど全ての場面において、聞かれたことには簡潔に分かりやすく答えることが大切です。

要点が分からないような冗長な文章や雑な書き方はNGです。

論理関係、因果関係を明確にし、質問にはクリティカルに答えるようにしましょう。

結論ファーストで書くと質問との整合性も取りやすいですし、読み手にとっても理解しやすいのでおすすめです。

質問の意図に沿った回答ができないと、内容が分かりにくくなるというだけでなく、頭が悪い人だと思われてしまうので呉々も注意しておきましょう。

④指定字数に達していない

これは単純な話ですが、文字数が少ないとそもそも選考の土俵に上がれないので、ESを書くときの基本として覚えておいてください。

文字数が少ないと、それだけで「あまりやる気がないんだな」と思われてしまいますし、中には文字数が少ないESは読まないという企業もあります。

具体的な文字数としては、指定文字数に対して9割以上は書くようにしましょう

企業によっては白紙や手書きの場合もあると思いますが、その際も枠一杯を埋めるように書いてください。

⑤添削してもらっていない

自分では上手く書けたと思っていても、他人に読んでもらうと意外なミスや修正点に気付くことができます。

ESを書き上げたらまずは自分で読み返して誤字脱字がないか確認し、その上で第三者に添削してもらいましょう。

親や友達など身近な人でも良いですが、できれば先輩やOB・OGに添削してもらうと、より就活に役立つアドバイスがもらえるでしょう。

周囲に頼れる人がいない場合は就活塾のサービスを利用して添削してもらうのも手です。

どのような形であれ、客観的な視点を取り入れることは就活において非常に大切ですので、ESは早めに書き上げ、添削してもらってから提出するようにしましょう。

好印象を与えるESの例

手で大きく丸を作るスーツ姿の女性
ESが通らない理由について色々と解説してきましたが、なかなかイメージしにくい方もいると思いますので、ここで実際に選考を突破したESを例として紹介します。

志望動機について書いたES

  • 当社を志望する理由(300字)
  • 私は居酒屋で長期間アルバイトをしてきた経験から、「飲料を通じて働く人を支えたい」と思い、ビール業界を志望しております。その中でも私が貴社を志望する理由は2点あります。1つ目は貴社の「営業の仕方」にあります。インターンを通じて、貴社がただのセールス営業ではなく、課題解決型の付加価値の高い営業をしていることを体感し、真にお客様に寄り添った仕事ができることに魅力を感じました。2つ目は貴社の「チームで成し遂げていく」という社風にあります。社員の方とお話しした際、どの方も同僚を非常に大切にされており、会社全体で頑張っていくという気風を感じる中で、わたしも貴社の一員として働きたいと思いました。(294字)

これまでのアルバイト経験と業界への志望理由を結び付けているため納得感があります。

また、インターンや実際に社員の人と話して実感したことを志望理由として書いており、その企業だからこそという熱意が伝わる文章になっています。

自己PRについて書いたES

  • ご自身のことをアピールしてください。(400字以内)
  • 自立牽引できることが私の強みです。この強みは高校時代に寮生活をしていたことから身に着きました。大学でもこの強みを生かして、学費と生活費、家賃を自分で払うために月10万円を稼ぎつつ、充実した学生生活を送るために自身の成長につながる活動にも力を入れてきました。具体的には、バイトを2つ掛け持しながらも、長期インターンに参加し、大学の授業にも必ず出席することに加えて、お金を少しでも節約するために毎朝6時に起きてお弁当を作っています。常に何かに追われる生活でつらいこともありますが、スケジュール管理を徹底的に行い、やるべきことを愚直にこなすことで、学費を稼ぐことはもちろん、インターンではマネージャーに任命していただくなど、充実した学生生活を送ることができています。社会人になっても現状に満足することなく常に高い目標を自分で掲げ、クリアしていきたいと思います。(376字)

最初に強みを一言で表し、その後にその強みを象徴する具体的なエピソードが書かれています。

1つの強みについて一貫して書かれており、文字数もきちんと9割を満たしています。

今のESの通過率を高めるためのチェックリスト

チェックリストとボールペン
これまで見てきたように、ESが通らないのにはいくつか原因があるので、まずは自分のESがなぜ通らないのかという原因を究明した上で、それに応じた対策を取るようにしましょう。

最後に、この記事の内容を踏まえ、ESの通過率を高めるためのチェックリストを用意しましたので、ぜひ活用してください!

チェック項目〇or✕
納得感のある志望動機か?
自己PRの内容はずれていないか?
質問の意図に沿った回答をしているか?
指定文字数の9割書いているか?
添削してもらったか?

あなたのESが最大限にアピールできるものになるよう応援しています。

※ESへのエピソードの書き方については以下の記事で解説しているので、併せてお読みください。

ESへのエピソードの書き方はこちら

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